【9553 マイクロアドの事例】IPOセカンダリー投資の成功と失敗から学んだこと

目次

はじめに

私がIPOセカンダリー投資を始めた頃、デジタル広告業界の注目企業であったマイクロアドという企業に投資を行いました。一時期、資産は4倍を超えるほどの含み益を得ましたが、2023年の3Q決算後に株価が急落し、大きな損失を抱えることになりました。この記事では、私の投資経験から学んだ教訓や、IPOセカンダリー投資のリスク、そしてこれからの戦略について詳しく説明します。

マイクロアドに興味を持った理由と購入の判断基準

マイクロアドは、2022年6月29日に上場したデジタル広告の分野で注目されている企業です。私は、この会社の成長性に期待を抱き、上場後の動向を継続して注視していました。特に、11月の通期決算後に発表された来季の業績予想が好調であったため、成長のチャンスがあると判断し、PERが20倍を切る割安な水準で購入しました。

マイクロアドの広告手法は、従来のデジタル広告とは異なり、ユニークな配信技術により効果的にユーザーにリーチできるという強みがありました。このような競争優位性から、私は大きな期待を持って投資しました。当時の株価は1,200円程度で、来年の予想EPSが68円だったため、PER的に割安であると考えました。

その後、株価は緩やかに上昇し、2023年2月の1Q決算で急騰しました。そして、5月の2Q決算で業績の上方修正が発表され、EPSは78円に引き上げられました。しかし、この時点でPERは40倍を超えており、割高感が生まれていました。一時は6,000円近くまで株価が上昇しましたが、その時点で売却することができず、最終的には大きな利益を逃すことになりました。

2023年3Q決算と急落の原因

2023年3Q決算の発表時には、決算内容がそれほど悪くないように感じましたが、詳細を確認すると、デジタルサイネージやコンサルティング部門での減益が目立ちました。市場としては期待外れであったためか、株価は2日連続でストップ安となり、大幅に下落しました。この時、私は「株価はいずれ回復するだろう」と楽観的に考え、売却するタイミングを逃してしまいました。

結果として、PERが高すぎる水準で株を持ち続け、適切なタイミングで損切りができなかったため、大きな損失を抱えることになりました。この経験から、特に高PER銘柄の決算持ち越しは大きなリスクを伴うことを痛感しました。決算前にはリスクを再評価し、冷静な判断をすることが重要だと学びました。

IPOセカンダリー投資で得た教訓

この経験から、私はIPOセカンダリー投資のリスクを再認識しました。高配当株やROEを重視した銘柄に一度は切り替えたものの、短期間で資産を増やすという目標には合いませんでした。そのため、再びIPOセカンダリー投資を行うことにしましたが、次の2つのルールを守ることにしました。

  1. PERが高くなったら売却すること
    PERが急激に上昇し、成長に見合わない水準になった場合には、早めに利益を確定させることが重要です。これにより、大きな損失を防ぐことができます。
  2. 決算の持ち越しには注意すること
    決算発表前は期待感が膨らみやすいですが、その分リスクも高くなります。予想EPSと株価を見比べ、割高すぎる場合には決算持ち越しを避けることでリスクを軽減します。

これらのルールを守ることで、リスクを減らしながら安定したリターンを目指す投資ができると考えています。

今後の投資戦略とリスク管理

IPOセカンダリー投資は高いリターンの可能性を秘めていますが、それに比例してリスクも伴います。この経験を基に、私は投資に対する姿勢を見直しました。今後は、銘柄選びの際にしっかりと根拠を持ち、PERが高騰した場合にはポジションを減らし、リスクを抑えるようにします。

また、損切りのルールを設定し、購入価格から10%下落した場合には売却する方針を持つことで、大きな損失を回避できるようにしました。このようにして、冷静な投資判断を行い、安定したリターンを得ることを目指していきます。

10%はあくまで目安であり、リスク許容度などにもよって設定は変わる思います。確かに、手放した後すぐに株価が上昇すると損した気分になりますが、そこは割り切りましょう。損失を拡大させないことが目的ですので逆指値などを設定して強制的に売ってしまうのも手だと私は思います。

上昇する根拠明確であれば(月次の売上が過去最高など)、売ってしまったとしてもすぐに買い直せば良いと思います。根拠が明確でないならば、一度事業形態や売上等の推移をもう一度確認して本当に割安であると考えられるのであれば買い直せば良いでしょう。

まとめ

IPOセカンダリー投資は、大きなリターンを得るチャンスがある一方で、適切なリスク管理をしないと思わぬリスクが伴う投資手法です。マイクロアドへの投資経験から、私は次の重要な教訓を得ました。

銘柄選定にはしっかりと根拠を持ち、割安なタイミングで購入することを心がけること
株価が期待感だけで急騰した場合やPERが高すぎる水準に達した場合には、ポジションを減らしてリスクを軽減すること
PERが高い状態で買い増しする場合は短期売却を心がけ、決算時に持ち越さないこと

損切りのルールを設定し、リスク管理を徹底することが、長期的な成功の鍵となります。

私の経験が、皆さんの投資判断に役立つことを願っています。失敗から学び、計画的な行動を取ることで、安定したリターンを得ることが可能です。

皆さんもリスクをしっかりと管理し、計画的に行動することで、より良い投資成果を手に入れてください。

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この記事を書いた人

がんの認定を取得している大学病院勤務の薬剤師。
2児の子をもつが、給与だけでは困窮するため株式投資にトライ!
IPOセカンダリー投資で1年も経たずに資産4倍まで達成するが、その後は軟調ペース。色々な投資手法を試すがやはりIPOセカンダリー投資が一番リスクとゲインのバランスが良いと考え翻弄中。
IPOして間も無い銘柄を研究して伝えたいと思いこのブログを設立。

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